妊婦さんへの臨床試験は行われていないため、お腹の赤ちゃんに100%影響がないと証明されたお薬はありません。
また、お腹の赤ちゃんの状態はおひとりおひとり違い、当院では赤ちゃんの状態を知ることができません。
お腹の赤ちゃんのことを第一に考え、当院では妊婦さん、授乳中の患者さんへの投薬はしておりません。
予防が第一ですが、少しでも体調が優れない場合は、早めに休養を取りましょう。
また、高熱が出たり症状が重い場合は、かかりつけの産科の先生にご相談ください。
授乳中の方も母乳を通じて赤ちゃんへの影響が考えられます。
お薬服用中は授乳をお休みしていただくようお願いしております。
【風邪をひいたかなと思ったら】
● 十分な睡眠をとりましょう。
風邪には十分な休養と睡眠が何よりの薬です。
ゆっくりと休み、十分な睡眠を取ることにより免疫力も上がります。
● 水分をたくさん摂りましょう。
水分をたくさん摂るように心がけ、ウイルスを汗や尿で体の外に排出しましょう。お水よりOS1などの方が吸収されやすいのでオススメです。冷たい水分は身体を冷やしてしまいますので、冷蔵庫で冷やさず室温のまま飲みましょう。
嘔吐などある場合は、一気に水分を摂ると嘔吐の引き金になります。少量ずつ胃に流し込むように摂取しましょう。
● 消化の良いものを食べましょう
消化の良いものを食べ、消化器官を休める事で身体も元気になり、免疫力も高まります。
【おすすめ食材】
・喉が痛い時:アイスクリーム、プリン、野菜スープ、ポタージュスープなど柔らかく喉ごしの良いもの。刺激物、熱いものは喉を痛めます。
・咳、痰がひどい時:黒豆の煮物、あんずの砂糖煮、蜂蜜、銀杏。濃い番茶でうがいをするのも効果的です。
・吐き気:水分を少量ずつこまめに取ることが大切です。野菜スープ、OS1、麦茶など。
● 室内は暖かくし、加湿器で湿度を保ちましょう
風邪が流行する冬場は空気が乾燥しています。
部屋を暖かくして、加湿することにより喉にも優しく呼吸も楽になります。また湿度を高くすることによりウイルスの感染力を弱めることができるため、風邪の予防にもなります。風邪を引いていない時も空気が乾燥している時期は、加湿器を使用し湿度を保ちましょう。
●熱がある場合は脇の下、首、鼠蹊部を冷やし、水分補給をしっかりとしてください。高熱の場合はかかりつけの産科の先生にご相談ください。
また、頭痛がある場合はおでこや後頭部を冷やしましょう。
【下痢の時には】
妊娠中はホルモンのバランスが変わり、便秘や下痢になったりすることがあります。
少し柔らかめの便が出る程度なら、消化の良い食事を食べ、休養を取って様子をみましょう。
また下痢をすると体は大量の体液を失います。脱水はお腹の赤ちゃんにもよくありません。
OS1などでしっかり水分を摂取しましょう。
何度も下痢が続く場合はお腹の張りや子宮口が開きやすくなる恐れがありますので、かかりつけの産科の先生にかかりましょう。
【おすすめ食材】
・下痢の時:くず湯、おもゆから始め、おかゆに。症状が良くなってきたら少しずつかたくしていきます。
湯豆腐、柔らかく煮たそうめん、うどんなど。
脱水にならないようOS1などで十分に水分補給を取ることが大切です。
妊娠中は免疫力も下がり、風邪など感染症にかかりやすくなります。
大切なお腹の赤ちゃんのために毎日の生活に気をつけて過ごしてください。
・マスクをする
・手洗いうがいをする
・人混みにはいかないようにする
・十分な睡眠と休養をとる
・生ものは食べない
・消化の良いものを栄養のバランスよく食べるよう心がける
・乾燥している季節には加湿器を使用し、室内を適度な湿度に保つ
・温かくして体を冷やさないようにする(靴下、毛糸のパンツなど特に下半身を温かく保ちましょう)
・無理をしない
体調に気をつけて母子ともに健やかな出産を迎えられますようお祈りしております。